TOEFL®は英語を母国語としない人の英語力を判定する世界基準のテストです。米国非営利教育団体(ETS)により、海外、特に北米の大学や大学院へ進学希望者の、実生活で必要とされる英語4技能があるかどうかを見極めることを目的として開発されました。現在、世界中130国で9000以上の高等教育機関がTOEFL®のスコアを英語力の証明として利用しているので、海外留学を目指すなら受験は必須となります。また、近年では早稲田大学国際教養学部や上智大学国際教養学部、ICU、慶応大学AO入試等日本国内の大学入試でもTOEFL®のスコアを選考基準に加えているので注目が高まっています。目的別スコア目標は以下の通りです。
目的 | TOEFL®iBTスコア |
コニュニティーカレッジ留学 | 50~60 |
1年以上の4年制大学への留学 | 70~80 |
1年以上の4年生~難関大学留学 | 90~ |
就職活動での資格 | 90~ |
MBA取得 | 100~ |
アカデミックな場面での英語スキルを測定するので、出題される単語も学術的なものや学校生活に関するものが多いのが特徴です。TOEFL®にはPBT、CBT、ITP、iBTと4種類あり、各試験それぞれ試験内容や試験時間も異なりますが、現在受験可能な一般的なTOEFL®テストといえばITPとiBTの2つです。ITPは団体受験用のテストで、iBTは個人受験用のテストなので、大学など団体でTOEFL®を受験する場合以外はiBTのテストが一般的です。iBTテストは試験時間3時間、英語4技能を各0~30点、合計120点満点で測定します。試験はETSが認可した外部会場でのパソコン受験が必須でしたが、近年はコロナの影響があり自宅のパソコンからも受験することが可能です。パソコンの画面上に問題が表示され解答していく形式で、テストはすべて英語で行われます。各セクションの問題数はリーディング30~40問、リスニング28~59問、ライティング2問、スピーキング4問となっており、以下はその概要です。
セクション | 時間 | 問題内容 難易度 |
リーディング | 54分〜72分 | 国立大・難関私立大レベルの文章。 トピックは生物、社会学、歴史など様々な分野から出題。 |
リスニング | 41分〜57分 | 大学受験・TOEICに比べて難解。問題はリスニング後に見る為、内容を覚える必要あり。 |
ライティング | 50分 | 速読力、リスニング力も必須。時間がとても短いので素早いアイデア出しが必要 |
スピーキング | 17分 | 回答準備時間がとても短い。回答する為にリスニング力が必須。 |
TOEFL®最初のパートはリーディングです。大抵の場合、約700語の文章題が3つあり、1つの文章題につき12~14個の問題が出題されます。文章は英語圏の大学の教科書に出ているようなアカデミックな内容が多く、文章のトピックに精通していなくても十分な読む力と単語力があれば正解を導くことができるでしょう。テストの受験毎問題数や制限時間は多少異なりますが、余裕をもって解答していく為にも1問1分が理想です。最後までしっかりと問題を解き終えることができるよう以下の対策を参考にしてみてください。TOEFL®のリーディングでは十分アカデミックな単語力が習得する必要があります。一般的な単語帳ではなく、TOEFL®英語に特化したものを購入し単語力をあげていきましょう。また、時間切れにならず文章を読む力をつける為には英文の速読が必要です。速読ができるようになるポイントは
①折り返し読みをしない。
②日本語に訳さない。
③スラッシュリーディングに慣れる。
④問題の先読み。
などを意識しながらたくさん文章をよむ学習方法が効果的です。多読学習を通じて知らない単語を随時メモしながら学習の質を高めていきましょう。
TOEFL®のリスニングテストは、英語の音声が再生され、音声を聞き終えたらパソコン画面に問題が表示、表示された選択肢から正しいものを選択して答える。この流れで問題が進んでいきます。再生される音声は1度しか流れず、英文の読み上げスピードも早く、1題あたりの読み上げが3分~と長いので集中力を切らさず取り組む必要があります。聞き取れない単語があっても焦らず、メモを取ることが許されているので、重要なポイントなどを略語・記号など簡略化してメモを活用できるよう練習をしましょう。TOEFL®のリスニング問題で出題されやすい問題は以下2つです。
①講義問題…大学での講義を想定したパターン。ジャンルは多様で、人文・歴史・自然・科学などですが専門性は低く、内容もパターン化されているので過去問を繰り返すことで対策は十分可能です。(出題数:3~4題 音声の長さ:約3~51題毎の設問数:6問)
②会話問題…大学のキャンパス内での会話を想定したパターン。教授への質問や大学内の施設の説明などシチュエーションはさまざまですが、設問では話題や会話の内容だけでなく、状況や会話の意図を問われることもあります。(出題数:2〜3題 音声の長さ:約3分 1題毎の設問数:5問)
リスニング問題の対策は、アカデミック分野での語彙力を増やし、ネイティブスピーカーが話す英語の速度に慣れることが大切です。アプリなどを利用しながら多聴する際には5W1Hを意識しながら話しの展開や要点を整理するとよいでしょう。また話しの詳細までしっかりとリスニングしたいなら、シャドーイング(音声を聞いた後、すぐに復唱すること)を試してしるのもよいでしょう。単語同士の音のつながりや省略などを覚えられるほか音声から意味を読みとる速度をあげるのにとても役立ちます。
TOEFL®のライティングは、リーディングとリスニングから与えられる情報を押さえ要点を述べるIntegrated task(統合課題)と与えられた課題に対して自分の意見を論理的に述べるIndependent task(自主課題)の2種類が出題され、2つで合計30点の配点になっています。
TOEFL®のライティングは文法、文字数の量、内容のクオリティの3点が重視され、文法のミスは明確な減点対象になります。難しい文法を使った複雑な文章を書くよりも基本を忠実に守り堅実に点数を取りましょう。また、文字数の量は、Integrated taskで150~225字、Independent taskで300~350字が適正数ですが、時間内でにタイピングで解答しなければならないので、それを踏まえ練習をしておくとよいでしょう。Integrated taskは書く能力を測るだけではなく、リーディング・リスニング・ライティングの3技能が必要とされる試験です。出題方法はリーディング(3分間)文章を読み、リスニング(2分)トピックに関する講義を聞く、ライティング(20分)上記の内容を理解した上で要約分の作成という順になっています。
テーマはアカデミックな専門性の高いものが多く政治・経済・環境問題などから出題されており、リスニングは一度しか流れないので、メモをとりながら要点を押さえておく必要があります。
TOEFL®スピーキングではスコア基準表を用いて採点されます。(このスコア基準表は公表されているもの)Independent task(1問)とIntegrated task(3問)の2種類のスピーキング問題がありますが、総計4項目において0~4の5段階評価されたものが30点に換算されます。目安として取得できるスコアは、4項目全て4で30点満点。全て3でおおよそ23点、全て2の場合は15点程度になります。評価が1違えば、大きなスコアの点差になるため点を伸ばすのが難しいセクションになっています。5段階評価のおおまかな解釈と評価の観点は以下の通りです。
0 | 全く話せていない |
1 | ほどんど話せていない |
2 | 英語ミスが散見し、構成がよくない。問いに答えきれていない |
3 | 英語ミスが散見するが、構成はよく問いに答えている。テンポが良い |
4 | 英語、構成、回答全て良い |
GENERAL DESCRIPTION(概要) | 設問に対して十分に解答できているか。 |
DERIVERY(流暢さ) | 正しい発音で流暢にスピーチできているか。 |
RANGUAGE USE(語彙力) | 語彙と文法を的確に使用できているか。 |
TOPIC DEVELOPMENT(トピックの展開) | 主張とサポートセンテンスが適切に構成されているか。 |
■問題形式
Independent task…問題数1問、解答時間60秒(内15秒準備)スピーキングのみの試験で身近なトピックについて意見を述べる問題や、提示された問題に対し賛成反対・良い悪いで回答する問題などが出題されます。Integrated task…リーディング・リスニング・スピーキングの3技能が必要で、文章を読み、音声を聞いてそれらを要約する問題が出題されます。出題内容は大学内を想定したものや講義に関する問題が多いです。問題数は2問、解答時間は90秒(内30秒が準備)。TOEFL®のスピーキングテストは解答時間が短いので、時間内に解答できるように時間感覚を身につける練習をすることはもちろん、短時間で自分の考えや主張を明確で簡潔に解答する必要があります。問いがパターン化されているTOEFL®のスピーキングテストでは、これらの練習に事前にテンプレートを作成しそれに当てはめて解答するのがよいでしょう。いくつかのテンプレートと接続詞を利用し解答の道筋をあらかじめ決めることで本番では必要な情報を当てはめて簡潔に解答することができます。
■TOEFL®スケジュール
テスト種別:TOEFL iBT®
・2022年
・2022年10月9日(日)
・2022年10月15日(土)
・2022年10月22日(土)
・2022年10月29日(土)
・2022年10月30日(日)
・2022年11月5日(土)
・2022年11月12日(土)
・2022年11月19日(土)
・2022年11月20日(日)
・2022年11月27日(日)
・2022年12月3日(土)
・2022年12月4日(日)
・2022年12月10日(土)
・2022年12月11日(日)
・2022年12月17日(土)
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■TOEFL®愛知試験会場
①名古屋駅前テストセンター (Nagoya Ekimae Testing Center)
②名古屋栄テストセンター (NagoyaSakae Testing Center)
①名古屋駅前テストセンター (Nagoya Ekimae Testing Center)
住所:〒453-0015 愛知県名古屋市中村区椿町1−16 井門名古屋ビル
アクセス:名古屋駅から徒歩3分
②名古屋栄テストセンター (NagoyaSakae Testing Center)
住所:〒460-0008 名古屋市中区栄4-3-26 昭和ビル5F
アクセス:地下鉄 東山線・名城線栄駅12番出口より徒歩3分